無雪期従走 夏合宿縦走班@仙塩尾根

◆山行名
夏合宿縦走班@仙塩尾根

◆日程
2023年8月10日(木)〜13日(日)

◆メンバー
S原、K増、M野、N桐、K原

◆ルート
1日目
6:50北沢峠〜9:00大滝頭〜10:30小仙丈ヶ岳〜12:00仙丈ヶ岳〜12:40仙丈小屋

2日目
4:00仙丈小屋〜5:00仙丈ヶ岳〜5:40大仙丈ヶ岳〜8:30伊奈荒倉岳〜8:50高望池〜10:30横川岳〜11:05野呂川越〜14:50三峰岳〜15:50三国平〜16:45熊ノ平小屋

3日目
4:10熊ノ平小屋〜4:55安倍荒倉岳〜7:15北荒川岳〜9:20北股岳分岐〜10:00塩見岳〜11:20塩見小屋〜13:30本谷山〜14:40三伏峠小屋

4日目
6:00三伏峠小屋〜8:40鳥倉登山口〜9:30鳥倉ゲート

◆感想
8/10(木)晴れ
5:00仙流荘駐車場着。5:30にはバスの始発便を待つ長蛇の列ができあがっていた。増便対応で私たちは2台目に乗車、6:00前には出発。全員着席するスタイルで、カーブのたびにザックが左右に振れバランスを取るのに気が抜けなかった。途中「鹿の窓(鋸岳名所)」の解説もはさみながら高度を上げ、小一時間で北沢峠に到着。

初日は仙丈小屋まで、天気は快晴。急ぐ必要は全くなかった。体を山に馴染ませるようにゆっくり歩き始める。
樹林帯を抜けると甲斐駒ヶ岳が、上部は雲がかかって見えなかったので、シャッターチャンスを狙ってしばらく待った。小仙丈ヶ岳に立てば仙丈ヶ岳が見えた。また写真を撮ろうとするが、雲がかかる。そんな調子で仙丈ヶ岳を踏んだのは正午になった。

 

馬の背ルートの方を覗けば仙丈小屋が見えた。名物の無水カレーを期待して小屋に降りたが、外食での提供は土日のみらしく残念だった。まずは生ビールで乾杯、その後は夕飯まで各々フリータイムに。その間、夕飯の下準備でパスタ麺を水に浸しておいたが、置く時間が長すぎてぶよぶよ麺が出来上がった。具材は玉ねぎ、ツナ、コーン、マッシュルーム、ベーコンに少しのニンニク。トマトソースと塩で味付け。ペペロンチーノ&アマトリチャーナ。(サラダスパ寄り)サングリアと共に600グラム完食。

 

8/11(金)晴れ
長い日の始まりである。
寝静まった小屋の食堂で朝ごはん。トマトスープに、オートミール、煮豆、ウインナーを投入。レーズンパンとチーズ、食後にドリップコーヒー。
予定の時間通りに小屋を出発、再び仙丈ヶ岳山頂へ。空は明るくなり始めていた。行程を思うとゆっくりしていられないのだが、山頂からご来光を拝めるのは今日だけ。急かす者もおらず、日の出ショーを堪能した。
仙丈小屋に飾られていたパノラマ写真を思い出しながら三峰岳を見やるが、小さすぎてピンと来なかった。
大仙丈ヶ岳を経て樹林帯に入ってからは地蔵尾根から走ってきた強者に追い抜かされたり、熊ノ平からきたハイカーとすれ違った。また美しいシダやキノコ鑑賞、熊の糞の発見、会話が途切れてもラジオから流れる甲子園実況で退屈することはなかった。
この日、いや今回の山行で1番足にこたえたのは、鞍部から三峰岳の登りである。1,000mも上がらないのに、何故。よくよく考えれば、仙丈ヶ岳から鞍部に着くまで全体的に下り道だが、ちょこちょこ登りもあった。また、テント泊装備の重いザックでしっかり負荷も掛かっていたのだろう。
三峰岳山頂手前で間ノ岳方面へ向かう道と合流する。岩場の三峰岳を越えて熊ノ平まであと少しの三国平、ここで1人がバテて、長休憩をとることに。小屋に着いたときはもうみんなヘトヘトだった。
テント場はほぼ満杯で、2人がグランドシートを持ってテント場所を探しに走った。日の入りまで時間がなく忙しなかったが、テント設営と夕飯、寝支度を済ませて19時にはテントに入ることができた。
夕飯は小屋前のテーブルを拝借した。(このとき熊ノ平小屋のスタッフさんに「山の日の賑わってる様子を…」と写真を撮られた)前菜にきゅうりとわかめ、塩昆布の和え物。メインは奄美大島の鶏飯をアレンジ。温かい出汁が疲れた体に染み渡った。夕陽に照らされた農鳥岳を見ながら短くも贅沢なひとときだった。

 

8/12(土)晴れのち曇り
深夜、未明に発つ人の多いこと。
熊ノ平はどこへ向かおうと長い道のりになる。私たちも真っ暗の中支度を始めた。朝ごはんはアルファ米(味付き具入り)を1人1袋支給。
前日は休憩時間を多く取りすぎたことから疲労を増大させたと反省。今日は1回あたりの休憩時間を短く、またカウントダウンをすると宣言した。
日の出は樹林帯の中で迎えた。アップダウンを繰り返し
いよいよ塩見岳が近くに迫ってきたが、見えてから結構長い。北股岳分岐では塩見岳から下りてきた大人数のパーティーとすれ違ったのが印象的だった。(単独が多いので目立って見えた)
山頂手前のガレ場では慎重に足を置く。最後の最後まで気が抜けない。そしてついに塩見岳(東峰)に登頂。来るまでに何度も振り返った仙丈ヶ岳を背景に記念撮影。
感動にゆっくり浸る間もなく下山を開始。西峰を過ぎた先で、1人が大きな岩の段差を下りると雷鳥が岩下から飛び出してきた。しばらく怪訝な顔で私たちをうかがっていたが、ゆっくりと岩陰に入っていった。見えなくなったと思いきやひょっこり顔を出してこちらをまた見つめている。愛らしい姿に連写が止まらない。ちょっとした雷鳥渋滞を起こしてしまった。
次々と登ってくるハイカーに道を譲り譲られつつようやく塩見小屋に着いた。三伏峠小屋までもう一足だが、人里に下りたくらいの安堵感があった。塩見岳山頂に雲がかかる様子を目にして運がよかったとしみじみ思う。次第に青空は見えなくなり高曇りの空になった。三伏峠小屋への途中、1人は足がつりかけ、1人は寒気を覚えたが、マッサージと防寒着で調整して無事小屋に辿りついた。
夕飯は棒ラーメンにツナ、サラミ乾燥野菜ミックス、味付海苔を添えて。

 

 

8/13(日)晴れ
明るい空の下で食べるごはんは幸せだと思う。
今日は数時間で下山するだけなので日が上がってから出発した。
卵チーズリゾット、食後にドリップコーヒーとバウムクーヘン。ゆったりとした時間が流れる。
前日に下山しようと思えばできたが、丸一日歩いた後に運転して帰京するのは厳しい。市街地で後泊するくらいなら山中で過ごす方が来た甲斐があるのではないだろうか。清々しい空気の中私たちは下山した。

◆水場の状況
仙丈小屋:
枯れていたが、小屋で水とお湯が購入できる

熊ノ平小屋:
テント場に3箇所、小屋の近くに1箇所

三伏峠小屋:
小屋から水場まで少し距離がある、かつ飲料としてすすめないと小屋番に説明を受ける
水の販売有(2リットルのペットボトル)
空ペットボトルの回収有

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