沢登り@吾妻 前川大滝沢

山行名:沢登り@吾妻 前川大滝沢
日程:2023年7月29日(土)
メンバー: K川、Sモア
ルート:09:51スタート地点-11:15滑川大滝11:37-13:56桶木沢14:11-15:37滑川温泉15:41-15:54ゴール地点

今回は福島のお祭り、相馬野馬追を見に行くのに併せて福島の有名沢をば、ということで、前川大滝沢へ。

金曜夜発の夜行バスギャラクシー号に一晩揺られながら福島へ。
すでに東北入りしていたtentyoと合流し、滑川温泉へ向かう。
市内から1時間もかからないくらいで入渓地点へ。さながら札幌でいうところの発寒、京都からだと鈴鹿に行くくらいの距離感だ。

適当に準備して、橋から入渓するといきなり美しいナメが迎えてくれる。
青空の下、一枚岩を流れる水しぶきが良く映える。

少し進むと3段15mの滝が出てくる。
釜に腰まで浸かり、右岸から取り付く。ナメ沢にありがちな、慣れていればザイルは必要ないが、ホールド・スタンス、特にスタンスがガバガバという訳ではないので、初心者がいればザイルを出したりすることもあるだろう。
事実、滝上にステンレスの立派な支点があった。

滝上では左岸から大きな滝が合流してきて、これまた素晴らしい景観だ。
そこからも天国みたいなナメを思い思いに歩いていくと、釜持ちの小滝が。
真っ青な水!真夏の空!泳ぐっきゃない!あー楽しい!
それにしても暑いのだが、水は鉄臭く美味しくはないので、支流の水で渇きをいやしながら進む。

ナメは続くよどこまでも、と思っているととんでもない大滝が!
これが沢の名の所以となっている、日本の滝100選の一角の大滝。
空を仰ぐように見上げる規模感の滝は久々で大興奮だ。ミストを浴びながら、しばらくホヘーと見上げて写真を撮る。

巻き道は100mくらい手前に戻った、ナメがゴーロになるくらいの右岸にピンクテープと残置ロープがあるところから踏み跡で登山道に上がる。
登山道に出てから10分くらい進むとテープが降り口。スルーしてもトロッコの車輪が出てくるのでわかる。
下りていく踏み跡は最初は掴むものは豊富だが、沢に出る手前くらいが掴むものが乏しく、足元がザレザレになるので、スリップや落石に注意が必要。
沢身に下ろすところはまた灌木が出てくる。

そんなこんなで30分くらいで巻き終わると、すぐに10mの滝。右岸からサクッと越える。
続く5mは少し手前を右岸から巻く。特に難しさはない。
再び続くナメを気持ちよく歩いていくと幅広8mの滝。ガイド本では直登とあるが、ちょっと難しそうなので、左岸から灌木を頼りに小さく巻く。

その後もナメ、釜、滝が連続し飽きさせない。
滝も一見すると、あれ難しいのかなと思う感じだが、実際取り付くとスタンスのとっかかりもあり、フリクションも良く効くため、慣れた人ならほとんど苦労はないだろう。

見事な造形のいわゆるヒョングリ滝は右岸から巻いて、続く15mは迫力はあるが、左岸を簡単に直登できる。まさに快適な登攀ってやつ。
釜持ちのY字8mを泳いで登り越えて、これまた見事な二条の滝を越えるとハイライト部分はもう終盤。
壊れた吊り橋が出てくるあたりからゴーロが優占するようになる。

もう少し先まで遡行できるが、入山も遅かったこともあり棚木沢から夏道に上がることにする。
二俣分けてすぐに滝があるが簡単に超えられる。なんだか水が急に冷たくなったきがするなぁと思いながら、沢の斜度がなくなり夏道はと思っていたら、両岸が立ってきたのGPSを確認すると夏道をスルーしていた。戻って夏道を確認し遡行終了。

下山道が最初こそササがかぶさっていて少し荒れ気味だったが、下ろしていくに連れて普通の登山道になっていった。
滑川温泉につながる吊橋は有料のため、少し下から沢を渡って車道に復帰し駐車場所へ。

さすがの有名沢の美しさと快適さに感動しながらも、少し物足りなさも感じるところに呪いめいたものを感じる終わりだった。

福島市内で焼き鳥と蕎麦に舌鼓を打った翌日は、35℃の酷暑の中行われた相馬野馬追の行軍→雲雀丘での甲冑競馬や神旗争奪戦の迫力に圧倒される。
東北のお祭り旅行を兼ねた登山というコンセプトは今後も続けていこうと思いながら京都への長い長い帰路についた。

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