晩秋の大縦走@瑞牆山~金峰山~甲武信ヶ岳~雲取山

山行名:晩秋の大縦走@瑞牆山~金峰山~甲武信ヶ岳~雲取山
日時:2018年11月23日~25日
メンバー:K川 Sモア O崎 N部
ルート:
23日 10:30瑞牆山荘ー11:19富士見平小屋ー11:45桃太郎岩ー12:28瑞牆山ー13:47富士見平小屋14:00ー14:41大日小屋ー16:28金峰山小屋分岐ー17:10金峰山ー19:20大弛峠C1
24日 03:36 C1ー04:33国師ヶ岳ー05:50国師ノタルー06:26東梓ー07:48富士見ー09:07甲武信ヶ岳ー09:19甲武信小屋09:33ー10:26破風山避難小屋10:33ー11:19破風山ー12:36雁坂嶺ー12:59雁坂峠13:12ー15:06雁峠15:07ー16:00水干16:21ー16:45 宿泊地C2
25日 03:20 C2ー04:55唐松尾山05:05ー06:12将監峠ー07:44大ダルー08:31禿岩08:34ー10:58狼平ー11:34三条ダルミ11:48ー12:27雲取山12:51ー13:33奥多摩小屋13:47ー14:53堂所ー15:32丹波山村村営駐車場15:33

11月の三連休は去年の白峰南嶺縦走に引き続き歩けるだけ歩き倒すデスマーチ縦走を企画。
奥秩父の瑞牆山から雲取山まで歩き通す計画をたてる。
昨年度、甲武信ヶ岳へはいったが、金峰山、瑞牆山や笠取山、飛龍山あたりに行くのは10年以上ぶりだ。

22日 いざデスマーチへ
京都駅の八条口の居酒屋に集合し、結成会!英気を十分に養って高速バスに乗車。
久々に公共交通機関でのアプローチ、バスに揺られながら眠りに落ちる。

23日 寒空の瑞牆、金峰
案外ぐっすり寝ることができ起きたら茅野駅についていた。
中央本線に乗り込み、車窓から見える南アルプスや八ヶ岳、富士山に興奮する。
地元の人からしたら日常の風景だと考えるとなんだか羨ましい。

韮崎駅のコンビニで買い出しをして、バスに揺られながらみずがき山荘まで。三連休のためかバスが満杯になるくらい人が多い。
みずがき山荘で準備をして快晴の青空のもと、いざ出発。

富士見平までは落葉はしているがミズナラが時に大きく聳えていたりしていい雰囲気の森だ。
まだまだ序盤なのでゆっくり登っていく。

尾根に乗ると青空のもと瑞牆山をどーんっと望むことができる。
韓国のソラクサンのように岩塔を備えていて素晴らしい迫力。

富士見平小屋は立派で綺麗な山荘。外に出てるご飯メニューがおいしそうた。
ザックを適当に置かせてもらって瑞牆山アタックへ。

お尻のような桃太郎岩を過ぎると瑞牆らしい岩を横目に見ながら登る道となる。
相変わらず岩を支えるように枝が挟み込んである。

青空に美しく聳える岩塔を眺めなが高度を上げていく。
なかなか冷え込んでいて、霜柱はもちろんピーク手前の鎖場にベルグラが張っていたりもした。

1時間足らずで瑞牆山山頂へ。三連休のためか多くの人で賑わっている。
まだまだ真っ黒な八ヶ岳や南アルプスを眺めたら、写真を撮ってピークをあとにする。瑞牆山から見える金峰山はまだまだ遠く、先は長そうだ。

続々と登ってくる人たちを尻目に来た道を引き返し、途中トガリネズミなんかを見つけたりして富士見平小屋まで。休憩してザックの重さに少し萎えながら金峰山目指して進んでいく。

シラビソの森を歩き、大日岩を眺めながら高度を稼ぐ。
2000mを越えたあたりからうっすら雪が登山道に出てくる。
千代の吹上までくると完全に樹林外で西陽を受けながら金峰山のしゅっとした稜線を歩いていく。
雪が着いているので岩で足を滑らせないように進む。

山頂に着くくらいで丁度日没。
夕暮れに浮かび上がる五丈石がなんともいい感じ。
太陽が沈んだ南アルプスの稜線は赤く燃えている。
コースタイムで日没を割ることは分かっていたので、ヘッドライトを着けて落ち着いて進んでいく。

ピークからの道ははっきりした綺麗な道だが、暗くなるとやはり歩行速度は落ちる。朝日岳の登りも地味に面倒くさく、精神的にもしんどくなってくる。
Sモアの靴のトラブルもあり、2時間くらいかけて大弛峠まで。

とても寒いのでそそくさとテントを設営し、温かいものを飲んで体を暖める。
N部 さん作のパスタを食べてお腹を満たし、お酒もそこそこに沈。
外はガスガス、少し雪もちらついているようだが果たして。

24日 いわゆるデスマーチ
今日の行程は13時間ほどなので、2時半起き3時半出発。
朝はお馴染みの棒ラーメン。
天気は回復し、星も見えている。

国師ヶ岳までの登りは階段混じりの木道。うっすら雪が積もっており、下りでは遠慮したいところだが、暗いうちは助かる。
夢の庭園を経由して国師ヶ岳まで。遠くにぼんやり月が浮かんでいていい感じだ。

ここから国師のタルまでは結構標高を下ろす。
両門の頭の登りの途中くらいで日の出を迎える。木々の間から朝陽が差し込んだ瞬間に体が暖まるのを感じる。
太陽は偉大だ。
両面の頭は崖で開けていて景色がよい。雲海が見事に広がりその向こうに富士山が浮かんでいていい感じだ。

富士見、水師とピークを数えてちょうど1年前に甲武信ヶ岳登ったときと同じ道に合流する。
開けたガレ場からピークを望みながら登れるので気持ちがいい。
快晴のピークにたどり着き、振り返ると昨日よりも白くなった南アルプスをよく望むことができる。

見渡すとさらに真っ白な北アルプスや北信後岳、浅間山や上信越の山々も望むことができて最高だ。
国師までの道を振り返り写真を撮ってピークをあとにする。

甲武信小屋でトイレ休憩。趣のある立派な山小屋だ。
-6℃でとても寒い。
木賊山は迷わず巻いて破風山を目指す。
シラビソの中を下っていくと開けたところに出て、振り返ると青空に映える霧氷が素晴らしい。
破風山のほうも絶妙にガスがかかり幻想的だが、結構登らされそうで少し萎えるが、小屋のあたりの立ち枯れのシラビソとササ原が広がるところはいい雰囲気。

予想通りの登りだが、もはや惰性となってきた。
東破風と西破風の間はアップダウンは無いが、少し岩混じりと細い稜線でダルかった。

樹氷、立ち枯れ、ササ原の三点セットを楽しみながら雁坂嶺を越えて日本三大峠である雁坂峠へ。
開けたササ原で気持ちが良いが、そろそろコースタイムと相談して宿泊地を考えなければいけない頃合。
とりあえず雁峠までは進むこととする。水晶山の登る途中からの見返り雁坂と相変わらず気持ちのいい稜線を歩くがそろそろ疲れが先行してくるので古札山を巻いてくれのがありがたい。

 

見るからに気持ち良さそうな雁峠の草原を見下ろしながら下っていき、富士川、荒川、多摩川を分ける小さな分水嶺のある雁峠へ到達。
もう斜陽だが、明日の雲取山到達への可能性を上げるためにこの先の水場で水を組み、将監峠を目指しつつ時間を見てビバークすることに。

形は端正だが登ると絶対しんどい笠取山は巻く。
このあたりからウラジロモミに植生が変わり道もとても整備されている。さすが東京都の水源。
ここで初めて雲取山の文字が出てくるが17.4kmの表示。まだまだ遠いなぁ。

多摩川の最初の一滴である水干で水を汲んで、日没を眺めながら歩いていく。
昨日の行程で暗くなると精神的にもしんどかったので黒槐に登る途中の適地でビバーク。
ここまで13時間、水平距離で20kmくらい歩いている。久々に本当に疲れた…

今日の晩御飯は姐さん作の麩どんぶり。生卵が使われており貴重なたんぱく質が補給できて素晴らしく、とてもうまい。今回の軽量化飯はとても参考になる。
今日は少し酒盛りをする余裕があり、ビールとウィスキーを開ける。富士山麓が無くなるだなんだという話をしながら明日の行程に不安と期待を持ちながら沈。

25日 雲取山へ!
最終日、2時起きで昨日と同じく棒ラーを食べて雲取山を目指して出発する。
まだまだ暗い中、黒槐や唐松尾山を越えて将監峠へ至る。
この辺りも明るかったら気持ち良さそうだ。

東の空がぼんやり赤くなり始めるのを見ながら、飛龍までの長いトラバース道に入っていく。
時折深い谷を橋で渡ったりしながら急斜面に長いことトラバースしていくが、登山道として付いたというより古くからの山道といった感じで、古い石垣などもある。
今日も出たて太陽に照らされながら歩いていき飛龍山の分岐まで。

分岐から禿岩に出てみると最高の景色。
国師ヶ岳からの道のりが一望できる。もうはるか遠くで本当に歩いてきたのかと思うくらい。
真正面には富士山や日に日に白くなる南アルプスが聳え、丹沢や箱根、御坂の山々も見える。
関東平野は雲海の下。本当に最高でしばし景色に浸る。
丹沢の端に目を凝らすと太平洋と江ノ島が見えてテンションが上がった。

景色を堪能し、飛龍はカットで先を急ぐ。
飛龍を回り込むとようやく雲取山が見えてくる。
カラマツの中を歩きながら狼平を経て三条ダルミへ至る。富士山を眺めながら最後の休憩。三条の湯で泊まったというパーティーも登ってきた。気持ちいいだろうなぁ。

気を取り直して最後の登りに取りかかる。急斜でしんどいが一歩一歩ピークに近づいていく。
急斜が終わったところに山梨百名山のボッコがあるが本当のピークは小屋を通りすぎて少し先。
三角点のあるところにたどり着くと、富士山をドーンッと望むことができる。

本当に歩いても歩いても遠く、本当に着くのかと思ったが、雲取までたどり着くことが出来てよかった。
喜びも込めて雪稜恒例のヤッホーをして、写真を撮ったりして最後のピークを堪能して後にする。

雲取山から七ツ石山までの稜線も開けていて歩いていて気持ちのいい道だ。
途中奥多摩小屋でバスの時間を確認すると微妙な感じだったのでタクシーを呼ぶことに。

そうと決まれば鴨沢までダーッと下ろすのみ。
途中、平将門ゆかりを伝える看板なんぞを見つつ一気に下ろす。急斜もなく綺麗な道なので歩きやすい。
下の方は紅葉も綺麗だった。
なんか派手な登山口の看板を見ながら駐車場まで。
疲れたー!しかし、充実と達成感に溢れる疲労だ。久々によう歩いた。

ほどなくして手配したタクシーがやって来て、紅葉が見頃となっている奥多摩湖を走ってもえぎの湯まで。
温泉が本当に気持ちいい。3日間の汗と疲れを流す。

奥多摩線、中央線と乗り込んで東京駅にたどり着いたならば、いろいろとご飯と酒を買い込んで、新幹線で慰労会を開催し大いに盛り上がる。
本当にしんどくて楽しくて素晴らしい山歩きができた三連休だった。
来年はどこを歩こうかな。

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