アイスクライミング@大普賢岳東面グランドイリュージョン

山行名:アイスクライミング@大普賢岳東面グランドイリュージョン
日程:2025年2月9日(日)
メンバー: H本、K島

 

【ワサビ谷右岸私有地利用ルールにのっとりワサビ谷管理組合員の「私有地内通行許可証」を携行し入山しています。】

週末に寒波が来ると予報が出たので登ってみたかったグランドイリュージョンへ。

前日の土曜日午後、京都から奈良へ。夜発を予定していたのだけど今回のパートナーのKさんの山行が中止になったので早めに出発することができ、のんびりとドライブと夕食を済ませ大峯へ。
某所で仮眠後、翌朝の5:15頃ワサビ谷に入山。
前日?のトレースがあり道は明瞭、うっすらと雪が積もっていたがヘッデンの灯りで十分認識できた。しばらくすると積雪が多くなりチェンスパを装着。ブライダルベール(地獄谷左俣)とシェイクスピア(地獄谷右俣)の分岐からはさらに積雪が増し、しばらく登るとさらに増え、腰までの雪に苦しめられた。黙々とラッセルをこなし何とかグランドイリュージョンの前衛滝手前まで到着した所で後ろから別パーティが来られたのでラッセルを代わってもらった。インスタで見たことがある有名な方だった。

入山から約3時間45分もかかり、9:00頃前衛滝に到着。

深い雪を整地し荷物を降ろす。はぁ、疲れた〜。
さっそく登りますか。ということで装備を身につけ、ウォームアップに前衛滝を登り出す。
しかし氷に取り付くまでのわずか3mの腰ラッセルがしんどい。おまけに足元が沈み不安定で離陸するのが核心だった。出だしは垂壁。アックスを高めに打ち、腕の力で体を上げ、無理やり足を上げて氷にアイゼンを刺す。その後、2、3手で少し登れば傾斜も緩くアックスがガンガン刺さり快適に高度を上げれた。トップアウトすると目の前にとても美しい氷瀑『グランドイリュージョン』が目に飛び込んで来た!凄い!
見事なブルーアイスにテンション爆上がり。
後続もおれるで興奮もそこそこに支点を探し、落ち口から再びラッセル。50mちょうどにあった立木でビレイ。もうちょっと先にしっかりと安定した立木があったのでそれでビレイしたかったが僅かに届かず。60mロープが欲しい。バックアップを周辺の木でも取ってKさんを引き上げ、いよいよグランドイリュージョンへ!と思ったが、、、
ここから取り付きまでまたもやラッセル!
腿ラッセルに始まり、最後は胸ラッセル。この作業で結構な時間を取られた。

【グランドイリュージョン(2〜3ピッチ/約100m/Ⅴ+)】
・11:30頃 1ピッチ/40m
釜から一段上がった所からクライムオン。
バーチカルをこなし、傾斜が緩くなったところを右上して行く。進みながら2ピッチ目はどこを登ろうかと吟味しながら終了点を決める。ど真ん中にまっすぐ伸びた綺麗な凹角があったが時間や自分の技術を鑑みて諦め、やや右のルートを登ることにし、スクリュー3本でビレイを構築し、Kさんを引き上げた。
アイスクライミングのルート集によると1ピッチ目が核心とのことだが氷結具合も良く、楽しく登れた。

・12:50頃 2ピッチ/40m
1段目の短めのバーチカルを登り、2段目の様子を見るとやや左側に下まで繋がっている箇所があり、それを目掛けて左上する。足元には雪が厚く積もり、踏み固めながら進むが何度か雪を落としてしまい、下におられる後続のパーティーにチリ雪崩を浴びせてしまい申し訳ない。
2段目は氷柱登りでなかなか難しい。バーチカルの中盤に差し掛かったところで足元が崩れ、一瞬足ブラになった(落ちるかと思った!)必死の渾身のクライムダウンで足場が安定しているところでレスト。あー、怖かった!
これでアドレナリンが出まくり思わず吠えてしまった。気合いと根性ではい上り、緩い傾斜に到着し安堵。マジでやばかった。
ロープをいっぱい伸ばし、スクリュー3本で氷でビレイ。
Kさんも頑張って登ってきた。「2段目は1ピッチ目より難しかった」とのこと。

・14:15頃 3ピッチ/30m
緩傾斜。アックスもアイゼンもバチバチに効き、快適快適。
立木でビレイ。
Kさんも楽しく登り、登攀終了。

・15:00頃 下降開始
1ピッチ目はビレイした立木を使い降りたのだが、50mギリギリで2ピッチ目の2段目に降りることができた。が、しかし、ここでロープが抜けないトラブルが発生。思い切り引っ張ってもどんだけ体重をかけてもうんともすんとも言わない。上におられた後続パーティにスタックの解除をしていただき事なきを得たが、誰もいなかったら登り返しする必要があった。本当にありがとうございました。
2ピッチ目は氷柱で下降。ここもギリギリで雪が高く積もったおかげで無事にグランドイリュージョンの取り付きまで降りてこれた。

前衛滝は立木を使い50mでジャスト。

荷物をさっと仕舞い、後続の方を待っていたが、まだ降りてこられなさそうだったので先に失礼させていただいた。ありがとうございました。

途中でヘッデンを点灯。
行きも帰りもヘッデンのお世話になった。

18:30 下山完了。

お楽しみの焼肉を満喫し、帰宅。

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【装備】
・アイスアックス×2
・クランポン
・ダブルロープ(50m)×2
・スクリュー(小)×4
・スクリュー(中)×12
・スクリュー(大)×2
・クイックドロー×12
・アルヌン(60)×3
・アルヌン(120)×1
・アイスツール
その他日帰りアイスクライミング装備
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