沢登り@屋久島鯛ノ川
日時
2018年08月03日(金)~2018年08月04日(土)
メンバー
六車, その他メンバー3人(ocho、I、K)
天気
【1日目】小雨時々雨のち晴れ 【2日目】快晴!
コースタイム
【1日目】
05:50 千尋の滝展望台
05:55 モッチョム岳登山口
06:45 P592
07:30 入渓07:45
08:20 末広の滝
12:30 Co.644中洲
15:30 Co.753中洲
15:40 TS(Co.753中洲先)
【2日目】
06:10 TS
07:15 ナメ多段
08:20 Co.944分岐
10:15 Co.1084尾之間歩道
11:30 Co.1180二俣
13:25 林道合流
13:30 淀川登山口
14:00 紀元杉バス停
今回は大学の山岳部の同期ochoと京大山岳部の現役たち(I、K)と屋久島鯛ノ川(タイノコウ)へ。7/29の夜に京都を出発して関空泊。翌朝に飛行機で鹿児島まで。予定ではその日のうちにトッピーで屋久島に行く予定だったが、台風がちょうど屋久島付近にあり、行ってもしょうがないということで鹿児島泊することに。天文館付近のゲストハウスが何とか取れた。気持ちを切り替えて桜島に行って温泉入ったりとかして鹿児島観光をする。火山灰がすごい! 夜は居酒屋で地鶏、豚足、さつま揚げなどを頂く。楽しい1日でした。
さて翌日7/31に朝発のフェリーで屋久島に行く予定だったが、朝起きると運休… 台風が種子島周辺をウロウロしている… ほかの交通手段も探すも、ことごとく運休。仕方ないのでもう一泊することに。この日は個人行動で各々鹿児島を楽しむ。僕は焼酎の酒蔵を巡った。試飲も沢山させてもらい、かつ芋焼酎の作り方を深く理解出来た。今まで焼酎は飲んでこなかったが、すっかり芋焼酎にハマってしまった。この日の夜はゲストハウスで同泊したフランス人の方と晩酌する。この方も屋久島に行く予定だったが、台風のおかげで鹿児島に泊まったらしい。楽しい夜を過ごした。
翌日8/1、朝発のフェリーでやっと屋久島へ。フェリー内は快適。4時間くらいの航海で屋久島に到着。予約しておいたレンタカーで今回の屋久島ベース永田の京都大学の施設に(施設使わせてもらってありがとうございます!)。施設はエアコンあり、シャワーあり、洗濯機あり、キッチンありで非常に快適。この日は施設横のプライベートビーチで遊んだり、永田の田舎浜で遊んだり。なんか遊んでばっかりですが… 施設に帰って同泊した外国の研究者の方と夕飯をご一緒する。スーパーでトビウオ買ってきて唐揚げを作ったが非常に美味しかった。
8/2。翌日から入山することにしたので今日は千尋の滝まで行くことに。安房港で車を返してバスで鯛の川まで行き、そこから徒歩1時間程度で千尋の滝展望台まで。途中本坊酒造、三岳酒造に見学に行ったりした。千尋の滝展望台に着くと、ものすごい勢いで水が落ちている。明らかに増水している。展望台は滝から結構離れているが、怖さを感じるほど。明日入渓できるのか不安になりながら一晩での減水を願って就寝。
8/3、朝起きると昨晩よりは減水しているものの千尋の滝にはとてもじゃないが近づけない。このまま撤退か迷ったが、記録でモッチョム岳登山道から伸びる尾根を使って千尋の滝先に入渓している記録があったためとりあえずそれで入渓して様子を見る方針に。モッチョム岳登山道から伸びる尾根は薮尾根だったが、途中から明らかな踏み跡とテープがあり意外と簡単に沢まで降りられる。沢に降りると鯛の川のスケールの大きさに感動する。そしてやはり増水している。入渓してすぐの簾状の滝も記録では記述がなかったと思うが、すごい迫力。増水していることもあって右岸から巻く。その後しばらく歩くと末広の滝に出合う。記録では滝の左側が登れるらしいが増水で近づけない。左岸から巻く。所々滝が出てくるがやはり近づけず、巻きで突破することがほとんど。不幸中の幸いだったのが、巻が意外と簡単に出来ること。巻道には所々人の気配もあった。また、やはり岩も大きい。家くらいの大きさの岩がゴロゴロ。初っ端からボルダリング的な登攀となる。増水しているため水線上を行けないのでより巨岩の突破力が必要となる。しかしochoにトップに行ってもらったが流石の突破力スイスイと登ってしまう。僕はこのパーティ内で1番の重量級だったためなかなか出してくれたスリングに頼るというのが怖い。ザックを踏み台にして進んでザックを引き上げることを多用した。巨岩を乗り越すだけでなく、巨岩の隙間を潜ったり、ステミングをしたりとバリエーション豊かで楽しい。時々難しい所はochoに助けて貰いながら進む。しかしいつまで経っても岩が小さくならず、行動の後半は岩の大きさに感動することもなく飽き飽きしていた。途中、Kがルベルソを落としてしまう。ちょっとしたヒヤリハット。初めて確保器を沢でなくする人を見たが、沢やが確保器の予備を持っていくというのはある意味正しいのか。Co.644中洲の直前あたりでスコール的な強い雨にあう。一瞬びびったがすぐに止み、増水も特になかった。ただ、視界が悪いのでなかなか遡行のスピードは上がらない。そしてCo.753の中洲に。少し進んだところの右岸の巨岩の上で泊まることにする。この頃には晴れてきて暑いくらい。岩の上にウェアなどを広げて乾かしたり、裸で寝っ転がってみたり。一気に緊張感がとけて楽しい夜を過ごした。ちなみに夕食はリフィルのカップ麺。作るの簡単でコンパクトでこれからは多用するかも。僕はツェルトの中で寝たから分からないが星はすごく綺麗だったらしい。
8/4、朝起きると雲ひとつないいい天気である。アルファ米の牛飯を食べて出発。しばらく進むとなめ多段が現れる。ここは記録通り右岸を巻く。巻終えたところでヤクザルに出逢う。小さくて可愛かった。岩の大きさは小さくなってきてペースは上がる。たまに巨岩が出てきてボルダリングする感じ。なめどこも出てきて癒される。特に巨岩帯通過の後なので余計に癒された。最後のCo.1230の二俣の先にちょっとした滝があり、一応Kだけをロープで確保する。結局ロープを使ったのはこの1回だけだった。本当の源流部は苔むしたいかにも屋久島(もののけ姫的な)な雰囲気で楽しく遡行する。林道の橋に出合って遡行終了。そこから少し歩いて淀川登山口。登山口から紀元杉バス停までの車道歩きがなかなかにしんどかった。16:00くらいに安房につき、またレンタカーを借りてベースの永田に戻る。
【感想】
千尋の滝を最初に見た時は撤退かと思っていたが、モッチョム岳登山道を使う事で入渓でき、何とか巻き中心になったが遡行でき、達成感に溢れている。本州にはなかなかない巨岩帯の突破も疲れるという記録が多かったが楽しかった。ただ、自分自身の突破力的には鯛の川という対象はレベルが高い。ochoがいてくれたことで何とか行けたという感じ。感謝です。また、Iには後半トップでルートファインディングしてもらったが楽しそうにしてなにより。突破力も充分。これから色んな沢にチャレンジできると思う。Kはやはり突破力不足。登攀的な要素のある沢でのリーダーは厳しい。体力も頑張ってつけてください。突破力をつけると山の世界が広がると思います。
屋久島の沢にはまだまだ行きたいところがあるのでまた再訪したいですね。
ルートに関しての詳細は以下より
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1545409.html