無雪期縦走@南アルプス深南部(茶臼岳〜聖岳〜赤石岳〜悪沢岳)

8/9(金)夜発~8/13(火) 夏合宿縦走班
メンバー:ML K原、SL S山、K林、T永、S尾、H原、N部
●日程:2024/8/9(金)夜発~8/13(火)
●山域:南アルプス深南部(茶臼岳~聖岳~赤石岳~悪沢岳)
●行程:
8/10(土) 07畑薙第一ダム駐車場~08茶臼岳登山口~1530茶臼小屋テン場(C1)
8/11(日) 04出発~06上河内岳~09聖平小屋~12聖岳~15兎岳~1650中盛丸山~18百閒洞山の家テン場(C2)
8/12(月) 430出発~730赤石避難小屋~820赤石岳~1030荒川小屋~13荒川中岳~1430悪沢岳~16千枚岳~17千枚小屋泊(C3)
8/13(火) 515出発~10椹島ロッジ~1030バス~1140畑薙第一ダム駐車場
タイム41:14距離49.3kmのぼり5412mくだり5241m

 

準備山行から小屋手配など、本山行の為に関わってくれたS森さんが残念ながら体調不良のため参加できなくなったが、激励に駆けつけてくれ、いざ京都出発!

南アルプス 南アルプス

【DAY1】快晴のち雨
翌朝6:30畑薙ダムゲートまで約40分のロードを歩き、登山届を出していよいよ南アルプス時計回り周回への旅が始まる。
この時点では天気は快晴、初日は全員4日分の食料の詰まったテント泊装備で茶臼小屋まで1800mの登り、更に午後からの雨、暑さとあいまって、かなり疲労した。
茶臼小屋へ着いたのは15:30。この時点では雨が降り、眺望もなく、全身濡れていたので茶臼岳への登頂は諦め、夕食までの時間をのんびりと過ごした。
リーダーが予約してくれていたおかげで、広く快適なテント場で調理開始。
これからの長期縦走にむけて牛肉と九条ネギの酒蒸し鍋丼、ナスの味噌汁でスタミナをつけていただく。

【DAY2】快晴のちくもり
3:50スタート。
疲れもなく、快調に歩き出すと日が昇り始め、2日目にして初めてみる眺望。いままでガスの中にいた茶臼方面は滝雲に包まれ、上河内岳山頂から雄大な聖岳、赤石岳、富士山、見事なブロッケン現象に皆、感動と笑みがこぼれる。
6:00朝食を済ませ、聖岳へ足取りも心も軽く、歩みを進める。聖岳への登りは標高も上がり、かなりしんどかったがなんとか登頂。
南アルプス 南アルプス
ここからの幕営地、百聞洞山の家までが果てしなく遠かった!
聖岳から兎岳への登り返しを見たときは全員が愕然としており、その先にも小兎岳、中盛丸山など2800m級の大きな山々のアップダウンを繰り返す

テント場に到着したのは18:00。
全員の疲れはピークに達し、小屋からテント場への移動も一苦労だった。翌日の予想行動時間は10時間。
歩ける気がしなかった。赤石岳からエスケープして予約の取れている千枚小屋から赤石小屋への変更も考えたが、予約変更の電話が通じるのは翌朝午前10時、それまで待つわけにもいかず、出発を少し遅らせ、とにかく休養をとることに専念した。
あの時自分の疲れを見せずに皆の食事を振舞ってくれたT永さんのハンバーグ入りカレーと、温かいミルクティーの味は忘れられない。
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【DAY3】快晴のちくもりのち雨
4:30スタート
お通夜のようだった夜を過ごし、迎えた朝、男子テント内では、計画完遂の決意を新たにしていた。
誰もお酒を飲まず、休息に専念し、スタート時間を遅らせたのが功を奏したのか、皆足取りは軽く、赤石岳へ向かった。
赤石岳山頂小屋ではS尾さんが朝食のリゾットを振舞ってくれた。
そしてここからの稜線歩きはこの旅の一番のハイライトとも言って過言ではない素晴らしい景色だった。
これから向かう荒川三山の先にある千枚小屋までは、まだ先は長かったが、この時、リーダーをはじめ皆、計画通り歩き切ることを確信していた。
南アルプス 南アルプス
誰一人としてネガティブな言葉を出すことなく、時に花や雷鳥に癒され、ピークごとに本日の千枚小屋へたどり着くことが実感として沸いていった。
最後には雨に降られたが、今夜はテントではなく、S森さんが予約してくれたすべてがリセットされる小屋泊!
残念ながら乾燥室はなかったが、伸び伸びと足を延ばして布団の中で眠れる喜び、そして明日は下山で5時間のみ!しかも17kmのロードを歩かずバスで畑薙ダムまで帰れる!
核心を抜けた喜びと明日への安堵感で、2日ぶりに飲むビールは、他の宿泊客がいたので静かに、そして最高に味わった。
【DAY4】快晴
5:00スタート
すばらしい夜明けとともに足取りも軽く、お話をしながら下山開始。10:00椹島へ到着。
ある程度覚悟していた計画だったが、想像をはるかに超える壮大な山行だった。
時に限界に近づいた時も、取り乱すことなく仲間を思いやり、
食事や景色に癒され、全員で計画を完遂できた感動や成長は果てしなく大きく、合宿としての本来の意義を達成できたと思う。
最後にたくさんの難しい判断をこなしていただいたK石原リーダーと共に支えあった仲間に本当に感謝申し上げます。
【文責 S山】
南アルプス

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