エイド練習

日程:2016年8月27日(土)
参加者:K口、K多、T柳

9月のアルパインに向けて烏帽子のエイドルートで練習を画策。ついでに自己脱出も試してみようと相成った。9時に現地に集合し、昨年練習エイド専用の壁へ。先には1組のパーティーが早々に練習をおこなっている。私達も準備をし、まずは短い垂壁で肩慣らし。鎧を2本ぶるさげ、ゆっくりと動作と作業を確認しながら登る。エイドは1年ぶりとはいえ体は覚えているものである。以外とスムーズに突破。各人一度ずつ登る。隣の垂壁にも取り付き、いよいよ本番のかぶりの壁へ。昨年はヌンチャクのかかっていた状態から登ったため、初めからヌンチャクをつかんで登れたが今回はマスターの状態からスタート。これがこんなにもしんどいとは!

ヌンチャクのあるなしではピンへの距離が全く異なるためしんどさが3倍増になる。1ピンごとに鎧にしっかり乗り込まないと、次のピンに届かず閉口した。一時代前は鎧で多くのルートが切り開かれたが、こんな不安定な鎧の上でドリルでよく穴をあけられたわ。当時の人に感服である。また現在はフリークライミングが全盛でエイドは何かと下に見られがちだが、これはこれでとても技術が要求されるものであることを痛感した。なんとか終了点につきロウアーダウンしたが一回の登りで汗を服から絞れるのではないか感じるくらいであった。

3人とも登り、今度は自己脱出(登り返し)の練習。エイドでハング上で落ち壁を登り返すのが困難な場合に使用されるが、懸垂下降して下に降りられなかったさいなどでも使える。2本の長短のスリングを準備し、短い方を上にして2本ともメインループにプルージックで巻きつける。短いスリングを手に持ち長いスリングを足にかけ体を持ち上げる。持ち上げた時にヌンチャクで短いスリングとハーネスをつなぎテンションをハーネスに移す。その間に足のスリングを上にずらしてまた乗り込む。尺取虫のようにこの動作を繰り返して、上まで登っていく。初めて自己脱出を行ったが、想像していたよりもスムーズに行うことができた。ただ同じスリングでも表面の加工状態によっては荷重をかけると滑ってしまうものもあり、使用する機材も十分に考慮する必要が感じられた。最後にはルベルソを使った自己脱出を行ったがこちらはシステムが複雑で難しく途中で断念。トラブル時に使用する技術だからこそシンプルな物がいい。

まさしく百聞は一見に如かず。秋のアルパインに生かそう!

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