沢登り@根洞谷~金ヶ丸谷(奥美濃)
山行名:沢登り@根洞谷~金ヶ丸谷(奥美濃)
日時:2016年7月1日(金)夜発~3日(日)
メンバー:H岡 I村 S木だ K川 T柳
2日 7:30 夜叉ヶ池登山口~9:30根洞谷のっこし点~10:30根洞谷本流出合~13:10金ヶ丸谷出合
~15:10大ヤブレ谷出合~15:30宿泊地泊C1
3日 7:00C1~11:401230m小ピーク(三周ヶ岳)~12:30夜叉ヶ池~13:10昇竜の滝~14:07夜叉ヶ池登山口
奥美濃の原生林の癒しを求めて、会内でも名渓で名高い金ヶ丸谷を目指す。
名神からで木之本まで行きそこからは下道を走り近くの道の駅でお馴染みプチ宴会を開催して沈。
2日
朝起きると少し青空も出ていて、予報に反して天気はよさそうだ。道の駅から少し戻って池の又林道を走り夜叉ヶ池の登山口を目指す。この林道は落石がちょいちょいあるので注意が必要。
夜叉ヶ池登山口はすでに圏外。山深さを感じる。準備をして出発。
一瞬だけ登山道を歩いてすぐに入渓となる。二本目くらいの沢を詰め上がる。規模も小さく倒木も多くて少しめんどくさい。上部の方は少しガレガレ。最後は軽いブッシュ漕ぎ。稜線付近で地図読みすると大体狙ったのっこしポイントにこれたようだ。
のっこしポイントからは三周ヶ岳がよく見える。思ったよりも岩々している。
さて根洞谷に向かって下ろしていくが、ここがなかなか急なので、沢中ではなく掴むものが多い尾根地形を下ろしていく。ある程度下ろすと沢中も歩きやすくなる。
本流に合流するまでもそれ以降も滝がない平易な沢なので下降にはなんの問題もない。
それにしても天気がよくもはや夏の日差しが降り注ぐなか、青空に原生林の緑が輝いて眩しい。林立するブナやミズナラ、サワグルミはどれも巨木。本当に奥美濃の原生林は素晴らしい。ここが国立公園とかではないのが不思議なくらいだ。
根洞谷を歩いていくと、魚影が多く釣り好きのI村さんの顔がほころんでいる。
山菜もあり、最近マイブームのミズやフキ、伸びきってしまっているがウルイやウドも見られる。
シカも美味しいのを知っているのかちょいちょい食べられているものもある。
金ヶ丸谷出合が近づくと谷は少しゴルジュ状になってくる。簡単にへつったりできるが、もはや川の流れに乗ってウォーターシュートを交えていくととっても楽しい!
そんなアトラクションもこなしつつ金ヶ丸谷へ。金ヶ丸谷も最初は少しゴルジュっぽく、倒木を伝ったりするところもあるが、それ以外は下流には滝はない。しかし、原生林の中を穏やかに流れる川は歩くだけで心が洗われる気分だ。
青空のもと原生林を満喫しながら歩いていき谷と谷の間の屈曲部をテンバとする。
さて、ここからは設営班と釣り班に別れる。なんか疲れていたのでテント班として居残る。果たして釣果はあるだろうか。
テント班はタープを設置し、薪集め。屈曲部のせいかストレーナーが多く、集めるのは楽だった。適当に点火し、米炊いたり、山菜の下処理などをしながら時間を過ごす。
そんなこんなでK川が帰投。手には大きな魚を手にしている。素晴らしい!よくよく見てみるとイワナでなくアマゴが多い。
少し遅れて戻ってきたS木さんとI村さんも魚を手に帰投。素晴らしい。
晩御飯はカレーに加えて、アマゴの刺身、フキとミズのおひたし、野菜のアヒージョと沢とは思えない飽食っぷりだ。
冷やしておいたビールを片手に焚き火を眺めがら飯を摘まむ。じっくり焼いた魚も香ばしくて美味。最高に贅沢な夜だった。
3日
夜は少し星も見えていたが、朝はすでに曇りがち。
焚き火に再点火し、棒ラーを食す。昨日余った山菜で作った塩昆布漬けもいい感じだ。
適当に準備して出発。最初は昨日と変わらず平易な感じだが相変わらず森は素晴らしく綺麗だ。
ちらちら魚影も見ながら進んでいくとゴルジュ地形っぽくなり、ほどなく滝が出てくる。
以前訪れたHさんによるとザイルを出したらしいが、登ってみるとスタンスはしっかりしているので確保は無しで行く。
続いて激しい瀑布を持った滝。これは直登不可。とりあえず行水だけこなして巻きにかかる。
左岸の小滝を登り、ブッシュ伝いに岩の微尾根を越えるルートを取る、
下部は平易だったので落石を警戒して間隔を開けずに登るが、上部は少し微妙なのでS木さんが登りザイルを出してくれる。
その後、天気は曇りから雨に時おり強く降ることも。しかし、ガスと雨でしっりとした原生林は昨日とはまた違ったいい雰囲気だ。
一旦、両岸が緩くなるも、上部で再びゴルジュ地形に。岩壁はオオバギボウシが最盛期。
なかなか、美しいしい。他にもコアジサイなんかもよく咲いている。雨は降っているが木々は少なく明るい感じ、雪国の沢っぽくていい感じだ。
太い倒木の懸かっている滝があり、左岸からへつり上がるか、倒木頼りに滝身を直登。一応補助的にロープも出した。
その少し先に樋状の滝。ステミングで容易に突破。その先には大きな滝はなく、ゴルジュ地形の中を時おり小さな段差を越えて行く程度。
二股が出る度に水量は少なくなっていくが基本水量の多い方を取ればいい。ピンクテープもちょいちょいある。
最後は少し左に行きすぎてブッシュを漕ぐも無事稜線の登山道に飛び出した。
あとは登山道をあるくだけだが、夜叉ヶ池付近に来るまではササブッシュに覆われている。開けた稜線で晴れていたら気持ちよさそうだ。ササユリが可憐な花を咲かしている。
夜叉ヶ池近くのお花畑にはニッコウキスゲやイブキトラノオなどもあった。
そんなこんなで夜叉ヶ池。ここには団体のツアー客も結構いた。対岸の木々にはなにやら白いものが大量についている。どうやらモリアオガエルの卵しょうのようだ。地味に初めて見るのでちょっと感動。しばし休憩して駐車場目指して下山。
途中、幽玄の滝でお清めしたりしつつ、だらだらとトラバースする登山道がちょっとダルくなったくらいで駐車場へ下山。
奥美濃の原生林は素晴らしく、季節を変えて再訪したいと思うよい沢だった。