雪山ハイキング@奥美濃 小白山?野伏ヶ岳★
小白山は石徹白川右岸の野伏ヶ岳の南に位置する山で小白山谷の源流部に広大な緩斜面のブナ林を抱え、ゆったりしたボリュームがある山だ。野伏ヶ岳に登る度、いつか登ろうと思っていた。
【行程】行動時間 8時間00分
白山中居神社5:55→7:05杉山7:15→小白山北峰9:00→9:15小白山9:25→小白山北峰9:40→10:05橋立峠10:10→11:30野伏ヶ岳12:10→12:55和田山牧場跡13:05→13:55
白山中居神社
前日、友人と神戸に行っており、帰宅が夜10時。少し眠って野洲を夜中2時半に車で出発する。桧峠前後の道路はアイスバーンになっておりスタッドレスタイヤで無事通過できたが、運転は少し緊張した。
朝は快晴で気温氷点下6度。白山中居神社からスタートし、石徹白川を渡った先を左折し150m程進んで右の斜面に取り付く。残雪がカチカチに氷っており、最初からアイゼンが必要だ。緩急を2?3回繰り返すと植林の広い平坦な場所に出る。そのまま緩やかに登っていくと右から沢の音が近づいてきて植林が終わった。
ここからは明るい雑木の明瞭な尾根に取り付く。コガラやシジュウカラの声に春を感じながら高度を稼ぐと次第に右手の野伏ヶ岳が白い姿を現してきた。兎の足跡と交錯しながら広い尾根になってきて杉山の分岐点に着く。荷を置いて杉山へ。僅か5分程で山頂へ。ここからの眺めは雄大で、これから向う小白山から野伏ヶ岳や、芦倉山、丸山、大日ヶ岳など以前に登った山々が見渡せる。
山頂から分岐に戻り下りとなる。尾根が広く、またコブが2,3あり地形が複雑だ。緩やかな鞍部や広い稜線には大きな太い杉の木が点在しムードが良い。やがて登り一方になり、明るいブナ林の県境を辿っていくうちに小白川の台地を隔てて石徹白川流域の山々が見えてくる。今年は残雪が多そうだ。快調に登り小白山北峰に着くと風が強い。
服を着込み、寒さに耐える。稜線にも踏み跡は無い。
小白山へここから往復だが、途中に雪庇の落ちそこないがあり、ここは雪庇の東下をそろりと通過することにする。通過後そのまま東側斜面を慎重に進み、稜線に復帰して急登僅かで小白山山頂だ。
小白山山頂からの展望は雄大で、経ヶ岳や赤兎山、荒島岳など360度だ。しかし風が強くゆっくりとは休めない。ここから南に続く稜線は痩せていて潅木や笹が出ている。
10分そこそこの休憩後、北峰に戻る。北峰手前で同ルートを辿ってきた3人パーティとすれ違う。北峰からは野伏ヶ岳への県境稜線を下る。下り始めは急だがだんだん緩くなり、右下の広大な台地を眺めながら進んで橋立峠へ。
この峠の福井県側は土留めの工事がされている。こんな山奥に人工的な縞模様が現れ少し興ざめだ。
さて、野伏ヶ岳へはここから急な登りだが、今年は雪が多く、クレバスはまだ現れていない。雪の状態から登れると判断して、野伏ヶ岳に向うことにする。背後に時々小白山を見ながら黙々と登ると笹が高く、風が当たらない場所があった。ここでしばし休憩。陽が当たって暖かい。経ヶ岳、赤兎山、大長山が正面に見渡せる。
その後、難なく1,634m峰に登るとまた風が強い。少し潜る雪に足を取られる。薮は出ていないので快適に進む。少し右に進路が変わり、辿ってきた小白山が意外に遠くに良く見えている。
山頂の人影や声が次第に近くなってきた。こちらを見ているようだ。自分で付けてきたトレースもここで終わり。
小白山から約2時間で野伏ヶ岳に着く。さすが有名な山で大勢登ってきており、山スキーと歩きのパーティで賑わっている。ついさっきまでの孤独と静寂が嘘のようだ。
私にとって4回目の登頂だが、今日は残念ながら白山本峰だけガスが掛かって見えない。しかしその他の石徹白の山々は良く見えている。
40分程景色を堪能し、下山。ダイレクト尾根を下降すると1時間も掛からず和田山跡へ、ここから植林の中を適当に下って元の白山中居神社へ。野伏ヶ岳から2時間足らずで下山できた。
思ったよりも雪の状態が良く、短時間で2山を回れ、気軽で充実した山行となった。